我楽多三昧の備忘録

無線機器 トランシーバー

TS-870S

ts870

外観はTS-850とそれほど変わらない。
Sメータなどメーター目盛は円弧になっており従来のアナログメーターのイメージを狙っている。(私は直線のほうがスッキリとしておりいいと思うが・・・)
24bitDSPを2個搭載し、IF段にDSP処理を採用している。
まず、受信性能。 全モードともDSP処理検波のためか受信音質はなかなかいい。 しかし、TS-950SDと鳴き比べをしてみると低域の伸びが弱く、逆に高域ノイズが気になる。
IFフィルターはデジタル処理で実現しており、従来の水晶フィルターは使用していない。オプションとしても用意されていない。
CWモードではWIDTHツマミで帯域を50Hz~1000Hzまで可変できる。(50,100,200,400,600,1000Hz) いつもは400/600Hzにして運用しているが違和感はない。
また、SHIFTツマミで帯域のセンターをシフトできサイドを切るには便利である。
SSBモードでは通過帯域の上下から帯域を絞ることができる。(従来のSLOPE TUNE) 帯域コントロールの状態はFIP表示画面にグラフィック表示されるため使いやすく、便利である。
AGC時定数はツマミで連続可変できるが、モード毎に一度設定すれば後は不要。
AIP機能もあるが、あまり使わない。むしろATTの方を多用する。(6dB,12dB、16dBの3段切り替え) その他の混信除去機能として、AUTO Notch、BEAT Cancel、N.R、N.Bなどがあり、それぞれ使い分ければ結構使い物になる。
送信性能 送信イコライザー(TX EQ.)、スピーチプロセッサー、ボイスイコライザーを搭載し音質向上を図ろうとしているが、評価のほどは不明。 アンテナチューナーはプリセットタイプでTS-950SDより静かで応答が速い。
また、受信時にも使用できる。(選択) 付加機能。 4Chのデジタルレコーディング(各15秒)は便利である。

PCコントロールのためRS-232C(9Pin D-SUB)が実装されており、IF-232などのインターフェース不要。
TS-850にもあったが、スタックメモリーを使用したクイックメモリーも便利である。(5Chまでスタック)
アンテナ端子は2系統あり、あるバンドに使用した端子を覚えており バンド変更ごとANT切り替えSWを操作する必要なく便利。

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TS-870 徹底解説集(Kenwood発行)