TS-480HXには、アンテナチューナーが内蔵されていません。
アンテナ側でマッチングをとるのが基本ですが、ファイナルが広帯域化された最近のトランシーバーでバンド全域にわたり効率よく電波を放射するにはチューナーが必要です。
200Wに耐えるオートチューナーは入手が難しいため、FC-901に再登場をお願いしました。
これは、1980年頃に使用していたものです。
・耐入力は500W、WARCバンドはありません。(後期型はWARC対応)
・アンテナは不平衡系が3系統、平衡アンテナが1系統切り替えできます。(整合範囲は10-250Ω)
・メーターはSWR計とパワー計の2つ
・鉄製シャーシに鉄製パネルで重量6.5Kgと結構重い。
・バリコン、コイル、SWなど構成部品は高耐圧用のものが使用されています。
・基本的な整合回路には、トランスマッチ方式と呼ばれる回路で構成されています。
・付加回路としてCM結合による進行波、反射波の検出回路。
・調整は簡単です。オートチューナーになれてしまった人にとっては煩わしいかもしれませんが、TUNEとLOADでSWRを最小に追い込むだけです。
ただ、TUNE,LOADのツマミはごく普通のAFボリュームツマミと同じ大きさで若干回しにくいのが難点です。
内部の様子・・・
作りはしっかりしており、タイト製部品が使用されております。
シャーシはユニクロメッキされており、経年の割には錆等の劣化はありません。
回路図
長い間、放置していたのでバンド切り替えSWの接点などが劣化しているのではないかと心配しましたが、特に問題ありませんでした。
TS-480HXを入力として、アンテナはクリエートの730V-1Aを繋ぎテストしてみました。
7MHz、14MHz、21Mhz、28MHzのアマチュアバンド全帯域SWR=1.0近辺まで追い込めます。
ついでに、10MHz(バンドSWは20m位置)、18Mhz(バンドSWは15m位置)も確認してみました。
結果、どちらもSWR=1.0付近まで落ちました。・・・無理やり乗せているだけのこと
10Mhz,18Mhzは、現在ロングワイヤー+AH-4でQRVしていますが、機会をみて730V-1Aでも交信してみようと思います。
TUNEとLOADツマミが若干回しずらいのは以前と同じ感触です。
無駄かと思いながら、期待を込めて、回転軸に潤滑油を注入しましたが変化ありませんでした。